消費者からの質問あれこれ Q&A

全日本寝具寝装品協会(JBA)が、「2月10日はふとんの日」に因んで開設している『ふとん・快眠110番』に、一般消費者から寄せられたふとんに対する疑問点などの相談内容について、代表例をまとめました。

Q1.ふとんを干したときあまり強くたたかない方が良いと聞きましたが、ホコリを落とすにはどうすれば良いでしょうか?

あまり強くたたくとふとんの生地や詰めものを傷める恐れがありますので、表面のホコリを払い落とすように軽く手で払うか、掃除機などで吸い取るのも一つの方法です。

Q2.ふとんは丸洗いしても良いのですか?

ウォッシャブルなどのご家庭での洗濯が可能である表示があるもの以外は、ご家庭での洗濯はお避けください。
汚れなどで丸洗いをなさる場合には、寝具専門店又はクリーニング専門業者にご依頼ください。

Q3.ウォッシャブルと表示されたふとんがありますが、どのようなふとんですか?

ウォッシャブルタイプと表示されたふとんは、一般的に肌掛けふとんなどの薄いもので、詰めものはポリエステルのものが多く、ご家庭での洗濯が可能であることを示すものです。洗濯することで衛生的にお使いいただくことが出来ます。

ただし、洗濯をなさる場合はふとんや洗濯機に表示されているマニュアルに従って洗濯してください。また、洗濯後にふとんを干す場合に詰めものの片寄りなどにも注意し、物干し竿に2本掛けなどをして良く乾かしてからお使いください。

Q4.ふとん圧縮袋に長期間入れっぱなしにしておいたら、ふとんのかさ高が全くなくなってしまいました。ふっくらとさせるにはどうすればよいでしょうか?

ふとん圧縮袋から出したら、まず日干しを3~4時間することをお勧めします。日干しすることにより、羽毛(羽根)ふとんはほぼ完全に回復しますが、綿(コットン)ふとんや合繊(ボリエステル)は7~9割前後の回復率です。また、ふとん生地のシワが少し残りますのでご注意ください。なお、臭いなどの心配はありません。

Q5.フローリングの上にふとんを敷いて寝たら、翌朝床に水滴が溜まっていたがどうしてでしょうか?

人は寝ている間に、大人は一晩に約コップ1杯分の汗をかきます。この汗の湿気は、掛けふとん、敷きふとんを通して外へ発散しますが、フローリングでは湿気が吸収されないため、水滴となって溜まってしまったものです。この現象は、部屋の温度が低い冬期に多く発生します。

濡れたふとんは、日干しをしてかんそうさせてください。敷いたままにしておくとカビが生えてきますのでご注意ください。

Q6.万年床はなぜ悪いのですか?

ふとんを長期間敷いたままにして置くと、ふとんに含まれた湿気が乾燥されずにそのまま残りカビなどが発生する原因となります。したがって、ふとんは定期的に日干しをするなど乾燥させてください。

Q7.ふとん干し以外に、楽な手入れ方法はありますか?

日に干すことが一番ですが、ふとん乾燥機の使用もお勧めします。ふとん乾燥機を使用することで、ふとんの湿気を取り除くことも充分に出来ますし、またダニなどの雑菌を死滅させる効果も得られます。

Q8.ダニについての知識と注意点を教えてください?

家屋内で見つかるダニ類は、7割以上がチリダニ科のダニと言われます。このダニはフケやアカやカビ等を餌にしていますので、これらの餌の多い場所に多く見られます。

ダニが繁殖する条件は、①高温多湿で、②餌があり、③潜って産卵する場所があるところと言われています。部屋も長期間閉め切ると、高温多湿となりダニが増えます。したがって、ダニを増やさないためには、部屋の風通しを良くし、こまめに掃除をすることが大切です。週に2回以上の掃除を心掛けてください。

また、ダニやアレルゲン(アレルギーを起こす元)を少なくするために、寝具を日干しした後、ふとん生地の表面を掃除機で吸引するのも効果があります。また、ダニを死滅させるにはふとん乾燥機も有効です。

Q9.赤ちゃんに適したふとんとは、どのようなふとんですか?

赤ちゃんは生後2ヶ月くらいは、お乳を飲むとき以外はほとんど眠っており、睡眠時間は1歳くらいまでは13~15時間です。睡眠時間だけを見ても寝具は大切なものです。赤ちゃんの特徴は、①成長が著しい、②新陳代謝が盛ん、③肌が敏感
でかぶれやすい、④骨が柔らかい、⑤温度や湿度の変化に適応しにくい、などが挙げられます。

したがって、敷きふとんには赤ちゃんの体があまり沈み込まない硬めのわたを使ったマット状のものや、表面を凹凸にし通気性や放湿性を高めたものなどがあります。また、掛けふとんには軽くて保温性に優れたポリエステルや羽毛、羊毛、真綿を使ったものがあります。また、ベビー寝具は基本的に掛け・敷きふとんのセット販売が主体ですが、上記のような特徴で選ぶなら単品での購入もできます。

Q10.最近の敷きふとんは三層構造になっているものが多いようですが、なぜですか?

1枚のふとんでも底つき感がなく寝られるように開発されたのが、中芯にポリエステル又はウールの固わたを入れた三層構造のふとんです。また、固わたを使用することで身体があまり沈み込まず、健康に良い寝姿勢を保つことが可能になります。

Q11.こたつふとんの詰めものは、何が一番良いのですか?

詰めものは、ポリエステルを使用した厚手のものが主流ですが、収納性を考えた薄手のものも開発されています。さらに、保温性を高めるために羊毛(ウール)混や綿(コットン)混の詰めものを使用しているものもあります。

いずれしても、ご使用になられる部屋の環境やお好みに応じてお選びください。

Q12.安いふとんは品質が悪いと言われますが、具体的に何が悪いのですか?

ふとんは見た目だけでは良し悪しが判断しにくいものです。安いものは使われる素材や加工方法に違いがあります。

詰めものの素材が、かさ高性や保温性に劣る低品質のもの、あるいは表示内容と異なる低品質の素材や混率、又は異物が多く混入しているものなどが挙げられます。

また、ふとん生地の密度が粗いため詰めものが吹き出しやすいもの、あるいは表示の素材と異なる低品質のものや縫製が雑なものなどがあります。